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「早く遊びたい!」――手術後にそう言った2歳の男の子|2025年度 寄付金の使い道レポート

  • 2 日前
  • 読了時間: 7分

2歳の男の子が、手術を終えて最初に言った言葉は、「早く遊びたい!」でした。

胸にはまだ医療機器がつながれたまま。それでも、その一言には“生きる力”があふれていました。


この子が病院にたどり着いたのは、悪性腫瘍と診断されてから。不安を抱えたご家族が、治療の道を探し続ける中で出会ったのが、カンボジアにある小児医療センターでした。

「治療は長くなる」

そう告げられたとき、お母さんの胸は不安でいっぱいだったといいます。

それでも、医師や看護師が一つひとつ丁寧に説明し、寄り添い続けたことで、少しずつ前を向けるようになりました。


4時間におよぶ手術。それを乗り越え、目を覚ましたときの「早く遊びたい!」という言葉。

その背景には、皆さまからの寄付によって支えられた医療があります。

では、その1ポイントは、実際にどんな未来につながっているのでしょうか。

未来を担う子どもたちを、お客様とともに応援する「ORBIS ペンギンリング プロジェクト」。

今回は、支援先の現場から「3つの変化」をお届けします。


手術前、お母さんの腕にしがみつきながら小さな声で抱っこを求める男の子


①「間に合う命」を、あきらめない(ジャパンハート)

ジャパンハートは、カンボジア・ラオス・ミャンマーをはじめとする国内外で活動する国際医療NGOです。小児がん手術などの高度医療を含む治療を、年間約4万件、無償で提供しています。


カンボジアをはじめとする開発途上国では、病院までの距離や交通費、治療費といった壁によって、必要な医療にたどり着けない子どもが今も多くいます。また、情報へのアクセスが限られている地域では、薬草などの伝統療法に頼らざるを得ないケースも少なくありません。

そうした中で医療現場が向き合っているのは、「本当は救えるはずの命」です。


ある男の子の話──治療を届けたい一心で

カンボジアで看護師として働く白谷さんに、現地の医療現場の今についてお話を伺いました。

「経済格差が大きく、汚れた服装でオムツ一枚を何度も繰り返し大切に使うご家庭もあります。交通費や検査費の壁があり、そもそも病院に行くこと自体がハードルになっている方も少なくありません。読み書きが難しい方も多く、情報は噂や伝承に頼りがち。地方では今も薬草を傷口に塗るような伝統療法が根強く、その結果、治療が手遅れになってしまうケースもあります」


そんな中で印象に残っているエピソードとして、白谷さんは新病院で出会ったある男の子の話をしてくださいました。

その男の子は、骨肉腫と診断されましたが、家族の判断で一度退院。伝統療法を選んだその決断は、医療者にとっては“命の時間が遠のく”瞬間でもあります。

それでもスタッフは諦めませんでした。


「今なら、まだ間に合う」

その想いで、家族や周囲の人々に何度も説明を重ね、文化や価値観とも向き合いながら対話を続けました。

やがて男の子は病院に戻り、治療を受け、手術を乗り越えました。

現在は義足をつけながら、小学校に通っています。


「今なら救える命、まだ間に合う治療を必ず届けたい一心で、どうすれば治療を受けてもらえるのか、スタッフで何度も話し合いを重ねました」と白谷さんは振り返ります。



寄付が支えているもの

寄付金は、抗がん剤や防護具、医療機器など、日々の医療を支える基盤となっています。

たとえば、1ドル(約160円)で抗がん剤2g(子ども約4人分)をまかなうことができるそうです。

「皆さんと一緒にワンチームだと思っています。皆さんのおかげで、子どもたちが治療を受けられたり、ご飯を食べたり、社会復帰できる。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。」と白谷さん。


新しい病院が生まれ、救える命が広がった一年



2025年10月には、カンボジアで2拠点目となる「ジャパンハートアジア小児医療センター」を開院。開院からわずか4か月で、113件の手術、384名の入院治療を実現しました。冒頭で紹介した男の子も、この病院で治療を受けた子どもの一人です。


皆さんからお預かりした寄付金は、新病院の建設や医療機器の整備にも役立てられています。

あなたの1ポイントは、こうした“もう一度つながる命”や、“新たに届く医療”を支えています。


2025年10月、カンボジアに開院したジャパンハートアジア小児医療センター


ジャパンハートへのポイント寄付は こちら(寄付ページ)

②「ここに来てよかった」と言える場所(キッズドア)

キッズドアは、経済的な困難を抱える子どもたちへの学習支援や居場所づくり、ご家庭への物資・食料支援などを行う、日本国内の子ども支援に特化した認定NPO法人です。


2025年度にお届けした寄付金は、問題集や参考書などの教材費、模試の受験料、食事の提供、支援施設の運営費やスタッフの人件費など、子どもたちの学びと暮らしを支える幅広い費用に役立てられています。

その支援の先では何が起きているのか。キッズドアに通う子どもたちの声をご紹介します。


実際の学習会の様子


子どもたちから届いた声

「この1年間キッズドアで過ごし、学習の機会や目標を一緒に考えていただけたことで、自分のやるべきことが明確になり、勉強への意欲を持ち続けることができました。進路にも真剣に向き合えるようになったのはキッズドアの皆さまのおかげです。」(高校3年生)

「勉強だけでなく、ボランティアさんとの会話やイベント参加など貴重な経験ができました。キッズドアに通う中で考え方が変わり、卑屈になりすぎない生き方ができるようになったと感じています。」(高校2年生)


教材や食事といった直接的な支援はもちろんですが、子どもたちの声から見えてくるのは、「自分を気にかけてくれる大人がいる場所」の存在そのものが、自信や前向きな気持ちにつながっているということ。

寄付金は、そうした場所を開き続けるための土台を支えています。


支援の輪が広がった一年



2025年度は、オンライン学習会の定員拡大や食料支援の大幅な拡充など、支援の規模を大きく広げた一年でした。


現場のスタッフは、こう話します。

「ルーズリーフの紙一枚、手にしただけで、『これで今日勉強できる』と喜んでくれる生徒がいるんです」

金額や大きさでは測れない。でも、その子にとっては確かに大きなこと。


寄付が支えているのは、教材や食事といった目に見えるものだけではありません。

子どもたちが安心して過ごせる場所、誰かとつながれる時間、そして“自分を否定しなくていい感覚”そのものです。

「ここに来てよかった」

その一言の背景には、多くの支えがあります。


キッズドアへのポイント寄付は こちら(寄付ページ)

③ 絵を描くことで、心が戻ってくる(子供地球基金)

子供地球基金は、「創造力豊かな子どもたちを育てる」ことを目的に、世界中の子どもたちとアートを通じてつながる活動を続けています。

2025年は、100回のワークショップと10回の展覧会を実施。国内では小児病棟、養護施設、幼稚園、小学校で。海外ではロサンゼルス、オークランド、クロアチアなどで活動を広げてきました。



66,000人に届いた、子どもたちの絵

戦火の中でも、避難先でも、子どもたちは絵を描きます。その行為は、言葉にできない感情を外に出し、自分自身を取り戻すための大切な手段でもあります。


2025年は、大阪・関西万博にて展覧会とワークショップを開催。展示されたのは、ウクライナ、ガザなど、世界各地で子供地球基金が活動する中で子どもたちが描いた絵です。

戦火の中で、避難先で、それでも筆をとった子どもたちの想いが、66,000人以上の来場者の目に届きました。



また、ロサンゼルスで発生した大規模な山火事では、多くの子どもたちが家や学校を失いました。

子供地球基金代表の鳥居さんご自身も避難生活を経験する中、家を失った子どもたちのもとへ。現場で行われたワークショップでは、子どもたちが再び筆を取り、思い思いの絵を描きました。


「おかげさまで、大勢の子どもたちの笑顔を見ることができました」と鳥居さん。

絵を描き終えたあと、ふっと子どもたちの表情がやわらぐ瞬間があります。自分を表現できたこと、誰かに受け止めてもらえたことが、心に小さな変化をもたらします。

私たちがお届けしている寄付は、「心を回復させるきっかけ」も生み出しています。


ロサンゼルスのキッズアースギャラリーにて、山火事で家を失った子どもとのワークショップの様子


あなたの1ポイントでできること

例えば、ご寄付がこのような支援に生まれ変わっています。


皆さまの1ポイントの先に、確かに届いています

2歳で手術を乗り越えた男の子。「卑屈にならない生き方ができるようになった」と語る高校生。万博で66,000人の目に届いた、世界中の子どもたちの絵――。

ご紹介したのは、ほんの一部のエピソードです。皆さまからの寄付は、こうした一人ひとりの「今」に、確かに届いています。

これからも皆さまと一緒に、この輪を広げていけたら嬉しく思います。

日頃からのあたたかなご支援に、心より感謝申し上げます。


ポイントを寄付する→こちら(寄付ページ)



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